レシピサイトや本の功罪
有名な「クックパッド」を始め、今やインターネット上にはレシピサイトがたくさんあります。
また、本屋さんに行けば、レシピ本を多く目にすることが出来ます。どれを選んだらよいのか非常に迷ったりします。
これらの多くは、手軽に料理を作るために、大変有効なものです。最近は、誰にでも分かりやすいように内容もとことん工夫されていて、特に素材でレシピを検索することが出来るサイトなどは、残り物で何を作ったらいいかなどと迷った際に、非常に役に立ちます。
ただ、当サイトのトップページなどでも触れている通り、レシピ通りに作れるというのは、料理が上達したということとは違うのです。つまり、これらのレシピサイトやレシピ本の類いは、料理を上手に作るためのものであって、料理を上達させるためのものではないということです。
そういう意味で、レシピサイトやレシピ本は、料理をやる人を量産し、料理を広めたという大きな功績はあるかもしれませんが、料理のコツや理屈をきちんと理解し、本当の意味で料理のうまい人を量産した訳ではないと言えるかもしれません。
古代中国の哲学者として有名な老子の言葉に、「授人以魚 不如授人以漁」というものがあります。
「人に授けるに魚を以ってするは、人に授けるに漁を以ってするに如かず」、すなわち、分かりやすく訳せば、「人に魚を与えれば一日食うことが出来るが、人に漁を教えれば一生食うことが出来る」ということです。
そうです。「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えろ」という、日本でも有名なあの格言ですね。
言ってしまえば、レシピは単に魚を手に入れるだけであって、その魚をどう釣るかを習得しなければ、料理が上達したということにはならないのです。
環境や情勢の移り変わりが激しい今の時代、魚を与えられるのではなく、魚の釣り方を教わったところで、それすらすぐに陳腐化して役に立たなくなるといった厳しいご意見もあります。教わった方法ではすぐに魚が釣れなくなってしまうような時代なんだと。自分で釣り方を考える力が必要なんだと。
思わず、なるほどとつぶやきたくなるようなごもっともなご意見ですが、こと料理に関しては、絶対にそんなことはありません。一度魚の釣り方を習得すれば、それで生涯魚が釣れるはずなのです。あるいは、深く考えることなく、別の魚の釣り方が出来るようになります。一度上達すれば、自然と応用が効くようになるということです。
逆の言い方をすれば、別の魚の釣り方が出来たり、自然と応用が効いたりするような状態になることが、「料理が上達した」ということです。ぜひ、本当の意味で、自分の料理の腕前を上達させてください。
たった7日で料理が上達する方法
本気で上達したい、すべての方へ。
「簡単」がキーワードです。7日間で料理が上達する方法とは？
※当ページの内容ですが、決してレシピサイトやレシピ本の類いを否定するものではありません。それはそれで非常に素晴らしいものが多いのです。本当の意味で料理が上達してからそれらを利用すれば、また違った結果が生まれるのかもしれませんね。