料理にまつわるエピソード（その14）
（※とある女性の手記です）
料理が出来る女はモテるなんて、誰が言ったのだろう。
モテないって。それだけじゃ。結局ルックスがいいとか、女性らしい気遣いが出来るとか、いい匂いがするとか、そういうことなんでしょ。
母から様々な料理を伝授された。テレビの料理番組は、軒並み録画して繰り返し見た。料理教室にも通った。
それでもモテないもん。男友達にも何人にも食べさせたけど、上手いって言ってくれても、お前が好きとはだれも言ってくれないもん。
そんな愚痴を親友（女）にぶつけてたら、ボソッとこんなことを言われた。
「そりゃあ、心がこもってないからじゃないの？そもそも、料理を始めた動機が不純だし、まぁきっかけはそれでもいいかもしれないけど、そんなことばっかり考えてたら、そういうの感じちゃうんじゃないの？ガツガツしすぎっていうか、料理ってそういうの出ちゃうもんなんじゃないの？」
・・・頭をガツンと殴られたような気がした。