料理上達にはコレ!料理教室に通う前に。料理がたった7日間で簡単に上達する方法。

料理にまつわるエピソード(その21)

(※とある女性の手記です)

 

お前ってほんと料理が下手だな。

 

彼氏にこう言われた時の私のショックたるや、いかばかりだったかと。普段から横暴で、殿様気質で、デリカシーのないやつで、それは付き合いが長くなればなるほど顕著になり、度合いを増していったけど、これまで何度となく手料理を振る舞ってきたし、改めてここまでハッキリ言われるとは思ってもみなかった。それなりに満足してくれているものとばかり思っていたし・・・。

 

ただ、よくよく考えてみたら・・・なるほど、彼に「美味しい」と言ってもらった記憶はない。

 

確かにもともと私は料理が得意ではなかった。それでも彼に美味しく食べてもらいたくて、喜んでもらいたくて、普段は不愛想な彼を少しでも笑顔にしたくて、一生懸命努力してきたつもりである。料理教室にこそ通ったりはしていないが、母親のレクチャーをつきっきりで受けたり、料理本の類いを何冊も買い込んで書いてある通り実践してみたり、テレビの料理番組を録画して繰り返し観ながら同じように試してみたり・・・。その甲斐あって、これでもかなり上達したものと自負していたのだが。

 

本当にショックだった。落ち込んだ。もう彼に料理なんて作るまいと、その時は本気で思った。涙こそ流さなかったが、心の中では号泣していた。

 

そんな私の落胆ぶりが、見て分かるくらいに、もはや明らかだったのだろう、それを察して、珍しく彼が言い訳をしてきた。

 

曰く、他の人はそういうことをハッキリ言ってくれないもんだ、そういうことを言えるのはオレしかいないんだ、お前を想っているからこそあえて言っているんだ、エトセトラ、エトセトラ、エトセトラ・・・。

 

全くもって、この手の言い訳としてよくあるものである。いつもポーカーフェイスで、どちらかというと感情を表に出さない人が、冷や汗をかきながら(実際にかいていたかどうかは知らないが)必死に言い訳をしてくる姿は、見ていてあまり気持ちのいいものではなかった。

 

それでもまぁ、言い訳をしてくるということは少しは私を気にかけてくれていたと考えることで、わずかではあるが気が晴れた気がした。すぐに、そんな彼をかわいいとさえ思えるようになった(笑)。

 

今、私のモチベーションの源は、彼に「美味しい」と言わせること。お世辞など絶対に言わないどころか、滅多に人を褒めない彼だけど、いつか必ず、私の料理で、彼を唸らせてやる。それを目指して、日々料理の上達に勤しんでいる。

 

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