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料理にまつわるエピソード(その25)

(※とある女性の手記です)

 

先日、何年かぶりに、いや、下手すると数十年ぶりかもしれない、それくらい久しぶりに、祖母と二人で出掛ける機会があった。私が、祖母が住んでいるところとほど近い地方の実家から東京に出てきてしまったこともあって、随分前から祖母と会うのは年に1〜2回になってしまっていた。ましてや、祖母がこうやって私のいる東京に出てくることなど、初めてのことだったのである。

 

そこで私は、自分の買い物を済ませることも兼ねて、祖母をホームセンターに連れて行った。ホームセンターといっても、郊外にあるような広大な敷地と大きな駐車場を持つ大規模なものではなく、デパートやショッピングセンターのフロアに入っている、いわゆる都市型ホームセンターというやつである。プロが使用するような工具から、バラエティーグッズ、文房具やちょっとした玩具の類いまで、あらゆるものが揃っているあの店である。

 

今どきの便利グッズを見せつけて、祖母をびっくりさせてやりたいという思惑も正直あったのだが、その思惑通り、店に入った瞬間から、祖母は目をまん丸くして興味津々、「うわ〜」とか「ほぉ〜〜」とか、感嘆の声をあげることしきりだった。中でも祖母が関心を寄せたのは、料理好きで、睡眠以外は常に台所に立っているといっても過言ではないという祖母らしく、調理器具や料理道具など、キッチンで使用する便利なものがこれでもかと揃っているコーナーだった。

 

そして数ある中から数点、祖母でも簡単に使えるようなものを購入し、使い方を私なりの図解入りで分かりやすく説明したメモ書きと共に、お土産に持たせてあげたのだが、祖母が一番興味を惹かれ、衝撃を受けていたのは、ゆでたまごを一発でキレイに輪切りにするという道具(エッグカッターとかエッグスライサーなどと呼ばれる、何本もの細長い針金(?)のようなもので、置いたゆでたまごを一気に切るアレ)だった。

 

正直、それって別に目新しくない(語弊を恐れずに言えば発想はそれほど突飛という訳でもないし、かなり昔から同様のものはあったと記憶している)し、他にもっと革新的なものはたくさんあったので、祖母がそれを欲しいと強く訴えてきた時には、思わず「えっ?それ?」ってつぶやいてしまったのだが(笑)・・・(今考えれば、逆に他のものは用途や仕組みが難しすぎて、ピンと来なかったのだろうか???)。

 

まぁ、祖母らしいといえば極めて祖母らしい。私の中で、思い出すたびに微笑みが止まらないエピソードではあるのだが、いつか必ず祖母の家で、それを使って一緒に料理を作ることを存分に楽しんでみたいと思っている。

 

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