おいしいものを食べる(その3)
「おいしいものを食べる」「おいしいものを食べる(その2)」のページで触れた内容に加えて、おいしいものを食べるとは、単純においしいものを知る、つまり舌に「おいしい」という体験をさせる、ということに重要な意味があるのです。
おいしいものを知らない人が、おいしいものを作ることなんて出来ないとも言えるからです。
こんな話があります。いつも夫に料理が下手だと文句を言われている妻が、ある日とうとう堪忍袋の緒が切れて、こんなことを言ったというのです。
「おいしいものを食べに私をどこかへ連れて行くことすらしないくせに、私が作る料理にケチをつけないで!」
意味がお分かりになりますか?
つまり、私においしい料理を作らせたかったら、まず私においしい料理を体験させるべきだと、おいしいものを知る経験をさせてよと、そういうことを言いたい訳ですね。
料理が上達したかったら、まずはそれを口実に、誰かにおいしいものを食べに連れて行ってもらうことが必要なのかも(笑)。